ネットに情報が載っていないようなカレー屋に行ってみたい…。 自分しか知らないような、隠れたカレー屋を発見してみたい…。 そんな欲求は、誰にでもあるはずだ。 2016年の年末、食べログには載っているが情報が極端に少ないカレー屋が近所にあるのを見つけた。 その名もREKA。西葛西にあ…… more る西インド家庭料理店と同じだが、関係なさそう。こちらはバングラカレー屋。 なんと、食べログ評価は3.04。ぱっと見よくあるナンデカイ系なのだが、なんだか気になる。 アクセスも悪く、海老名駅からバスで10分の距離。 こんなところにわざわざくるのはよほどの物好きであろう。 しかし、そんな物好きもいたのである。 寂れた住宅街のど真ん中、閉まったシャッターが並んでいる元商店街のようなところにREKAはあった。初めはなかなか場所がわからず裏側に回りこんでしまい勝手に閉店だと勘違いして嘆いていた。 「本格インド料理＆焼肉」と書いてあるが、右にはバングラデシュの国旗だし、焼肉は無いしで、いきなりつっこみどころ満載である。 もともと焼肉屋だったらしく、店内もそのような内装だった。 お客さんは他にはいなく、バングラ人のお兄さんが、奥さんと娘さんとともにやっている様子。 トイレ脇に娘さんの自転車が置いてあり、生活感も滲み出ていた。 値段はなかなかリーズナブルで、世界中のビールが全部500円で飲めたり、サイドメニューが399円だったりと、いい感じである。このメニュー表に書いてある日本語がいちいち面白い。一番面白かったのはこれ。 挽肉を　鉄串に巻きつけて　釜で焼き（字余り） 心の一句ですな。 とりあえずおつまみがてら、ミクス・パコラを注文してみる。 ・・・普通のかき揚げのようだったが、わりとイケる。 パパドはメニューになかったがサルビスでくれた。お客さんがなかなか来ないのか、気のいいあんちゃんとお話ししているとどんどんサルビスをくれた。 インド料理店ではこういう触れ合いが楽しかったりする。ヒンディー語をちょっと話すとチャイをサルビスしてくれたりする。 タンドリー釜があるのが結構自慢らしく、しきりに「タンドリーチキンを食え」と勧めてくるので注文。ジューシーでうまい。 この間も世界のビールをかたっぱしから飲んでいく。 ベトナムビール、ベルギービール、オランダビール、日本のビールなどかなり色々置いてあった。 そうこうしているうちにカレーも到着。 全体的にジャパニーズにチューニングされた感じだが、なかなか悪くない。ライスでいただく。 残念なことにカレーメニューのうち「マサラ」類は「日本人には辛すぎて人気がない」という理由でやめてしまったらしい。ということで普通のカレーを注文。 マトンカレーは臭みもなく、ピリ辛に仕上がっていてうまい。 バターチキンカレーはよくあるトマトソースの感じで、普通だった。 酔っ払っていたので、追加でどんどんカレーを注文。 あんちゃんがしきりにナンを勧めてくるが、ライス派の我々が断り続けていたら 「僕のナン食べてよ〜」と言われ、頼んでもないのに勝手に出てきた。釜で焼きたてのナンはたしかにうまかった。キーマカレーもうまい。 調子に乗ってさらにシーフードカレーとビーフドピアザも注文。 シーフードカレーは最後にアジョワンの香りがスーッと溶けていく、印象的なカレーだった。 こういうお店にしては珍しいビーフを使ったドピアザは、めちゃくちゃ辛かった。どちらもナンというよりはライスとの相性がよかった。 キッチンには奥さんと娘さんの姿があり、家族三人でカレーを作る姿はなんだか昔の日本を思い起こさせるような気がして、また来てみたいなと単純に思うお店だった。 予約必須だが、鳥を丸ごと煮込んだムルグ・ローガンジョシュという料理がおいしいらしい。 アクセスは悪いが、今度は予約してもう一度行ってみようかな。 REKA/厚木 close

【挽肉を鉄串に巻き付けて】海老名の住宅街にひっそりとあるバングラカレー屋さん、レカ。【釜で焼き】